起業の詳細について
形態(法人or個人事業主)
個人事業主
起業した経緯
当時主人がお世話になっていたところの社長は学歴もなくあまり仕事にも出てこなくても大金が入り派手に毎日遊び惚けていました。きれいごとを言わなければ、人間そういった生活って誰しも憧れてしまうところはあると思います。今思えばそういった生活が長く続くほど世の中甘くはないのですが、若い私たちにはまだそれが分かっていなくて、良い面だけを見てしまい、簡単に開業できる業種であったこともあり20代の若さで開業する事になりました。
起業前の経歴
起業前も似たような業種に従業員として7.8年くらいはお勤めをして経験を積んでいました。普通の会社員も経験したことはあるのですが、就職できた会社のお給料が当時の話ですが手取りで13万程度と安すぎる事と、将来的に昇給しても20万円に到達するかしないかというようなお話をされまして辞める事になりました。他の会社に就職を考えましたが、主人の学歴ではあまり大差ない会社にしか入れなそうなので、会社員として生きることは後回しにしました。
起業内容
起業内容は建築業です。主に、新築・リフォーム・アパート・防水などをやっております。取引先の会社からお仕事をいただく事がメインとなりますが、手が空いている時には自分で営業し取って来たお仕事もします。なかなか個人ではお仕事をいただくのは難しいことなので、大手の会社にお世話になる事がほとんどです。開業資金はまるで準備が無かったので最初からビジネスローンで資金を借りて、必要なトラックなどもローンで購入してのスタートでした。
イメージしていた成功ストーリー
最初からうまくいくとは思っていなかったのですが、従業員を増やして育ててを繰り返しながら、いずれは自分が勤めていた会社の社長みたいな不労所得でさらに贅沢三昧な生活が出来る事だと期待しておりました。期待というより夢ですね。元の動機が社長みたくなりたいという事でしたので。そして儲かった暁には自分の子供たちにも土地と家を買ってあげたいと思っていました。ただの個人事業から会社にし、社会保険つけてあげられるようにしたいとも考えてました。
サービス・商品メニュー内容
新築、リフォーム(内装、外装)を主に承っております。サービスは自分が営業して獲得できたお仕事に関しては材料費とわずかな手間代だけで施工してきましたので、お安く提供できたとは自負しております。
上手くいった点
開業初年度から大手ハウスメーカーのバックアップもあったため順調すぎるほどうまくいきました。開業のための借金も1年もしないうちに返済することが出来ました。仕事も切れてしまう事もなく、よい従業員にも恵まれ天国のような気持でした。それまで苦しかった生活も一変して贅沢が出来るようになり、自家用の車を買い替えマイホームを買ったり充実したものでした。不労所得ではなかったですが、ある程度の夢は叶いました。今思えばここが失敗に繋がる原点だったかもしれません。
失敗した点
開業してからは今までのお給料とは桁が違う売上金が入金されてきます。それに比例して税金が上がる事を想定しておりませんでした。個人事業者には事業税や消費税もかかってくるという事も自営業者一年生の私達は知らなかったのです。貯めておかなければならないお金がたくさんあるのにも関わらず、たくさん入ってくると勘違いして贅沢して使ってしまいました。まず次の年度にはビックリするほどの税金や国民健康保険料の納付書が届きました。2年後には消費税納税という多額な税金が発生いたしました。それらを支払うようになったら、そんなに贅沢出来るものではなくなり一気に生活が苦しくなりました。
特に心に残っている失敗エピソード
自業自得のお話なのですが、消費税の存在を知らなかったので、納めなきゃならない消費税が納められなくて延滞することになってしまいました。開業時に簡単に銀行からお金を融資していただけたので、借金して税金を払おうとしましたが、その時にはマイホームのローン、自家用車のローン、事業用車両のローンなどローンをたくさん抱えているため、お金を貸していただく事も不可能でした。結局税金が払えるまで隠れるように生活するはめになってしまいました。無知、無計画ゆえ引き起こしてしまった事なので反省し改善しましたが、開業する際はある程度社会勉強が必要だと思いました。
起業の結果について
人数(社員やアルバイト)
従業員は常時二人です。本来ならたくさん増やして大きくしていきたいと思っていましたが、実際に事業をしてみるとそんなに簡単なことではなかったです。従業員の生活もあるので、バランス考えると簡単に増やせるものでもありませんでした。
最大月商
300万
最大借金
300万
結果(今の状態)
開業当時に思い描いていた夢のような生活とは真逆の物です。なんの保証もない個人自営業というのは人生においてかなりリスキーなものではあると思います。なのでその対価として稼げるときは大きく稼げないとバランスも悪く、リスクを背負う意味すらないのです。現在は可もなく不可もなくというあまり良くない状態で生きています。来月仕事があるかどうかと不安と戦いながら生涯を生きて行くようです。総合的に考えると人生失敗していると思います。安心を得ることがないです。
過去の自分が改善すべきだった点
社会勉強をきちんとしておくべきだったと思います。あとは稼げるうちにさぼらず稼いでおくべきだったと思います。さらにいえばゆとりがあった際に有頂天にならずきちんと将来の為に貯金をしておけばよかったです。あとは取引先への感謝の気持ちをきちんと持つことです。自分が社長となっても自分一人で仕事が出来るわけではないこと、みんなが協力して一つの事を成し遂げているという事を忘れてはいけないと思いました。もちろん従業員への感謝の気持ちも常日頃からもつべきだと思いました。
これから起業する人へのアドバイス
現代はネットなどで簡単に必要な事を勉強する事ができますので、開業に必要な事は面倒でも社会的な事まで勉強しておくと良いと思います。あとは、もしうまくいっても堅実に生きる心は保つようにした方が間違い無いと思います。人生は悪い時も続かないとは思いますが、いい時も永遠に続くわけでもないと思うんです。一定に生きることは成功を保つことの秘訣の一つとして大切なことの気もします。あとは、大金を手にすることがあっても人にはあまり言わない方がいいと思います。嫌な思いしてしまう事も増えます。
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